EMBELLIR – ブライダル撮影事業のテストマーケティング

EMBELLIR(アンベリール)は、結婚式の出張撮影を行うサービスです。SNSで投稿したくなるようなオリジナリティある映像を制作するサービスとして、フォトグラファーとビデオグラファーの2名を牽引し、プロジェクトを始動させました。

問題提起とゴール

ウェディングの映像制作業者は、テンプレートにはめるだけの割に値段が高いのではないか、という問題提起からプロジェクトは始まりました。

そこで、SNSでも投稿したくなるような『あなたらしさ』を大切にした、モダンでおしゃれなテイストで思い出を残すことをテーマとして設定し、プロジェクトとしてのゴールは、次のように設定しました。

  • 事業として成立するのかを検証する
  • 価格感とクオリティのバランスがニーズと合致しているかを検証する

モデルの設定と手段の整備

まず、同じことをやっている事業者のリサーチからはじめました。企業として行うとどうしても費用が高くなってしまうので、個人やチームでやっている事業者をリサーチし、Tomato Red Motionという制作チームをモデルに設定しました。

その後、コンセプトや撮影の流れ、料金体系を記載したスマホ用のランディングページを作成。

Instagramやウェディングの口コミサイトを見ていると式場の選定など結婚式の準備をしているのは基本的に女性であるとの仮説が立てられたので、広告媒体はInstagramを選定。対象は関東に住む23~29歳の女性に絞りストーリー広告を出稿しました。

ランディングページ

お客様との撮影の事前打ち合わせでは全体の構成の提案から、休日はどう過ごしているのかまで『あなたらしさ』を引き出すべくパーソナルなこともヒアリングしました。前日準備も協力させてもらったり、デートに同行させていただいたりなど相手に寄り添うことを大切にし、良い絵を撮ることに尽力しました。

パーソナルについても細かくヒアリング

アウトプット

洋装

和装

検証結果

価格感とクオリティのバランス・・・ニーズに合っていそう。
事業として成立するか・・・チームで行うには難しい。

<事業課題>

  • 式場として外部のカメラマンを入れられないことが多い。入れられても追加料金が発生し結局値段が高くなる。
  • 式場と制作業社とで癒着していることが多く介入しづらい。介入するとよく思われない。
  • コミュニケーションコストが多くかかる

まとめ

知り合って間もない方の結婚式ということでも感動ややりがいは非常にありました。価格感やクオリティに関しても問題がなさそうでしたが、ウェディング業界は良くも悪くも口コミの影響が非常に強く、信頼を築くのに時間がかかりそうだと感じました。

スケジュールの調整や問い合わせ対応などにかかる作業コストは多いにもかかわらず、キャッシュの入りは遅く、コンシューマー向けの映像制作業をチームで行うには成り立ちづらいと感じました。