リモートデスクトップを用いたユーザビリティテスト
リモートデスクトップを用いたユーザーテストを行いましたのでレポートします。
普段であれば、実際にユーザーの元へ訪れ、実機で触っていただくのですが、緊急事態宣言が出ていた状況もあり、リモートにて行いました。
テスト対象:iPadアプリのユーザビリティ
実施方法
Googleのリモートデスクトップを用い、ユーザーのPCから私のPCを遠隔操作してもらう形で行いました。
裏ではGoogle Meetにてビデオ通話を繋ぎながら実施しています。実際に触ってもらうプロトタイプはProtopieにて制作しております。
実施の流れ
- 実施判断と手段の選定
- 事前にメールにてビデオ通話のURLを共有
- 時間になったらアクセスしていただき、こちらの画面共有をしながら、概要説明・利用状況のヒアリング
- リモートデスクトップに繋いでもらう
- Protopieを遠隔にて触ってもらう
- 半構造化インタビュー
実施詳細
<準備中>
調査設計の段階で気をつけるべきこと
- 目的に応じて適当な手段を選ぶ
- リモートでのテストを受けられるほどのリテラシーの高いサンプルに偏っても問題ないか
- コロナ禍という大変なご時世なので、炎上リスクがないか
調査設計の段階で気をつけるべきこととしては、目的に応じて適切に手段を選ぶことです。
そのために、事前に検証したい論点を明確にします。そこから、得たい情報が得られる手段を考えます。
今回、検証したかった点は以下でした。
- 新しくなった導線に気付けるのか、わかりづらくないか
- インタラクションはわかりづらくないか
- 改修案の挙動・仕様がユースケースに合っていて使いやすいか
実施段階で気をつけるべきこと
調査協力者の考えていること・状況に、より注意を向ける必要があります。意図は伝わっていて、デザインについて考えているのか、そもそも意図を履き違えているのかなど対面よりもコミュニケーション調整力が必要になってきます。
利点
- 協力者と調査者が、お互いに同じ画面を操作できる。
- ユーザーの操作にあわせて調査者が画面遷移を手動でサポートでするなどナビゲートできる
- 移動コストがかからないため、短期間に多く実施できる。また、遠方のユーザー(地場産業の方など)にも協力を依頼できる。
課題感
- ユーザーへの負担
- リモートデスクトップ等の特殊な準備をさせてしまう
- 起きた状況についてなど、全て口頭で説明してもらうことになってしまうため説明コストをかけさせてしまう
- ユーザーの環境を予測しきれない
- 通信環境・PCスペックが水準に達していない可能性
- セキュリティ面(公共の場にて対応いただいてやりとりが漏れるなど)
- 検証したい論点が問題なく検証できる場合にのみ有効のため、銀の弾丸ではな い。